今回は、特に夏から秋にかけて流行する「手足口病」について、最新の情報を交えてご紹介します。
お子様の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
目次
[手足口病とは?]
[手足口病の主な症状]
[手足口病の原因と感染経路]
[手足口病の治療法]
[効果的な予防法】
【手足口病にかかったら:注意点]
手足口病とは
手足口病は、主に乳幼児や小児に感染するウイルス性の疾患です。その名の通り、手・足・口に特徴的な症状が現れます。
夏から秋にかけて流行のピークを迎えますが、年間を通じて発生する可能性があります。
手足口病の主な症状
手足口病の代表的な症状は以下の3つです:
1. 発疹 : 手のひら、足の裏、口腔内に水疱性の発疹が現れます。
2. 発熱 : 38℃前後の軽度の熱が出ることがあります。
3. 口内炎 : 口の中に痛みを伴う小さな潰瘍ができることがあります。
これらの症状は個人差が大きく、すべての症状が現れるとは限りません。中には、ほとんど症状が出ないケースもあります。
手足口病の原因と感染経路
手足口病を引き起こす主なウイルスは以下の通りです:
- コクサッキーウイルスA6, A16
- エンテロウイルス71(EV71)
感染経路は主に3つあります:
1. 飛沫感染(くしゃみや咳などによる)
2. 接触感染(ウイルスの付着した物を触ることによる)
3. 糞口感染(ウイルスを含む便の粒子を口にすることによる)1ヶ月は便に混じって出てきます。
感染力が強いため、保育園や幼稚園での集団感染にも注意が必要です。
手足口病の治療法
残念ながら、手足口病に対する特効薬はありません。主に対症療法を行います:
- 解熱鎮痛薬:熱や痛みを和らげるために使用
- 粘膜保護剤:口内炎の痛みを軽減
- 十分な水分補給:脱水症状を防ぐため(少しずつで構いませんので、こまめに補給してください)
症状は通常3〜7日程度
1 こまめな手洗い : 石けんを使って30秒以上しっかり洗いましょう。
2. うがい :外出後は必ずうがいをしましょう。
3. マスクの着用 : 飛沫感染を防ぐため、特に咳やくしゃみがある場合は着用しましょう。
4. 環境の消毒 : ドアノブやおもちゃなど、よく触れる場所を定期的に消毒しましょう。
5. タオルの共用を避ける : 個人用のタオルを使用しましょう。
2023年の最新の研究では、ビタミンCやDの摂取が免疫力を高め、感染リスクを低下させる可能性が示唆されています。
バランスの良い食事を心がけることも大切です。
手足口病にかかったら:注意点
- 症状が改善しても、便からウイルスが排出される期間が長いため、トイレ後の手洗いは特に重要です。
- 発熱や口腔内の水疱・潰瘍が消失し、普段通りの食事ができるようになったら、登園・登校が可能です。ただし、各施設のルールに従ってください。
- 脱水症状に注意しましょう。水分が取れない場合は早めに医療機関を受診してください。
まとめ:手足口病から子どもを守るために
手足口病は適切な対策を取ることで、感染リスクを大幅に減らすことができます。
日頃からの衛生管理と、バランスの取れた食事による免疫力の向上が重要です。
症状が現れたら無理をせず、十分な休養を取ることが大切です。睡眠が大事!
心配な症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。(嘔吐、頭が痛い、言葉がまだ喋れないお子様はぐずっていて機嫌が悪い状態が続く、など)
皆さまのお子様の健康と安全を心よりお祈りしております。
このブログ記事が少しでもお役に立てば幸いです。
手足口病に関するご質問があれば、コメント欄でお待ちしております。✉️
薬剤師さんへのメッセージ
ここから薬剤師さんにアドバイス、、というかそんな大袈裟なものではありませんが、小児科を経験したことがない薬剤師さんもおられるかと思い、患者様とお母様への説明とアドバイスを載せます。
手足口病は原因はウイルス、感染力が強い、主な症状、対策は投薬する上で必要になるので覚えましょう。
投薬時、薬剤師は自ら病名を推測して、先に言わないようにしましょう。インフルエンザなど明かなものは別とします。
どんな症状か確認、お薬は対症療法であることを伝える。(Drから聞かれてると思いますが)
用法、用量、などを伝える。カロナールやアセトアミノフェン坐剤はもらったことがあっても、解熱剤としての認識しかない
お母様もおられますので、痛み止めとしても使用できることをお話しします。
カロナールなどの投与間隔は医師により微妙に違いますので、医師から特別な指示がなかったか確認しても良いと思います。
私が勤務していた薬局では、医師の指示で、ご飯を食べる前に飲んで、痛みが治ってからご飯を食べるように伝えていました。
この病気で一番大変なのはやはり、口の中が痛いことです。赤ちゃんなどは不機嫌になり、泣いてる時間が長くなるので、
お母様の負担が大きくなります。お母様への配慮も忘れず、一声かけてあげてください。
滅多に起こりませんが、急性脳症の心配もありますので、嘔吐がひどい、ぐずりが長引く、ぐったりするなど
回復の兆しが見られない時は早めに医師に相談するよう勧めてください。
予防、対策は上記の通りです。特に赤ちゃんのおむつ替えは一番感染しやすいので、気を付けるようアドバイスしましょう。
あんまり参考にならないかもしれませんが、一つでも参考になったことがあれば、幸いです。
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